ただ、ねる

一晩ねかせたカレーは確かに美味しい。
二晩ねかせれば更に美味しい、
かどうかは知りません。

一晩ねかせるときは、
何かを加えるんじゃなくて、
ただねかせるだけ。
すると今あるものの中から
「美味さ」が引き出されます。
「ねる」ということが美味しさを引き出します。

ねる、という行為は人間にとっても、
カレーにとっても、味わい深いもの
になるために不可欠といえるでしょう。

すぐに食べたほうが美味しいものと
ねかせたほうがいいものがありますけど、
人間の場合、いろんな意味で「ねる」ということが
とても大切なのではないか、
と思うんです。
「寝る」と「練る」は発音がいっしょだし。

急いでいたり、あせっていたりしたら
うまくねれませんから、
まず、スピードを落として、それから落ち着く。
するとねやすい。
それができれば美味しくなる。

変に調味料とか入れるんじゃなくて、
ただただ、じっくり、コトコトねてみたい、
ねかせてみたいものですね。

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