平成養生訓

五木寛之さんの書いた
「養生の実技」という本があります。

あたりまえですけど、
貝原益軒のものとは、大分違います。

貝原益軒の本にあることを全部やろうとする人は、
たぶん、変わり者として見られるんじゃないかな?
自分にはできないんで、
そのように思うのかもしれませんけど。

たんたんと全てをこなしている人がいたら、
それは純粋に「ハー、スゴイ人だな」と思うと思います。

ただ、あれを全部やろうとしたら、
養生のために生きている、
ということに、限りなくなりますね、きっと。

ほとんどの場合、
「これくらいで」というところで
落ち着いているんではないでしょうか?

五木さんの方は、
巻末に100の方法が記されていて、
貝原益軒のものよりは、大分ゆるいです。
頭をと体をあまり洗わない、というのは、
マネできません、というかしませんけど。

いろいろ参考になることは書いてありますが、
自分の養生法は自分で見つけろよ、
ということです。

養生というのは、
長生きするための工夫ではなく、
十六歳の天寿もあれば、
九十六歳の天寿を与えられている人もいる。
命ながらえて恥じ多き人もいれば、
みじかくとも納得のいく生をまっとうする人もいる。

養生は、
充実した人生を送るためのもの、
なんですね。

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